なぜ経営者は自社の株価を気にするか?【株価を上げるメリット】



一般的なサラリーマンは自社の株価なんて気にしない。

株価が上がったところで、直接的に企業に現金が入ってくるわけではなく、自分の給料が上がるわけでもない。

株価が上がることによって発生するメリットはなんだろうか。

 

そもそも株式が発行されると何が起こるか

そもそも上場とは、会社が自社の株式を市場に向けて売ることを指す。

当然株式を売るのだから、企業はそれによって現金を調達することができる。

期限なく、市場から資金を借りるようなイメージだ。

また、投資家や世の中の人々が、金融商品である株式を通じて、企業の財務状態や事業を知ろうとするので、それによって知名度も上がる

ただし、一度上場すると、株主総会や会計士監査など、やらなければならないことがたくさん出てくる。

株主総会で決まることは「役員の人事・報酬」「配当」「定款の変更」「会社の合併・解散」などがあるため、会社の株式を独占することは、企業を支配下に置くことにつながる。

上場するとその株式が市場に出回るので、会社が買収されて支配されてしまうリスクが生じるということになる。

また会社の経営者にとっては、経営責任を取らせれ、報酬減額や、人事変更をされてしまうリスクが生じる

 

メリット①:新しく株式を発行する際に多くの資金が調達できる

 新たに100万株発行する、というときに株価が高ければより多くの資金を調達できる。

新株を発行すると一株当たりの価値が薄まり、今まで株式を持っていた人の株の価値は下がってしまう。

 

【※ 転換社債の有効活用】

 転換社債とは、株式に転換する権利が付いた社債である。

社債の購入者は、株価が値上がりすれば株式に転換してから売却すれば売却益を得ることができ、株価が値下がりすればそのまま持っておいて社債のまま利子を受け取ることができる。

企業側としては、社債よりもずっと利率を低くして発行できる上、株式に転換されると社債を返済する必要がなくなるのだ。配当負担も一度で増えず、魅力的である。

株価が上がっている状態であれば、転換社債を発行してもその返済を行わなくてよくなる、という可能性が生まれる。

http://www.findai.com/yogo/0121.htm

 

メリット②:低いコストで株式交換による買収ができる

  

企業の買収をする際には、被買収会社の株主から株式を譲ってもらわなければならない。

そのために、被買収会社の株主に対してお金を払う場合もあるが、買収会社の株式と交換してもらう、という方法もある。

 

よって、自社の株価が高ければ、より少ない自社の株式提供で、買収を行うことができるのだ。

 株式から資金を得るという意味ではメリット①と同じ話であるが、今後大きな企業買収があるような会社にとって重要な論点である。

 

メリット③:敵対的買収を防止できる

今度は、自社が買収される立場になって考えてみよう。

上記の通り、買収するには株式を買わなければならないので、株価が高く、企業の時価総額が高ければ、他企業から買収されるリスクも低減する。

 

敵対的買収の事例として有名なのは、「米国ファンドがブルドッグソースを買収しようとした」「ライブドアがフジテレビを買収しようとした」事例。(どちらも失敗に終わる。)

 

メリット④:経営層が(比較的)株主を気にしすぎることなく、商売できる

  株主総会にて、役員の人事や報酬が最終承認されるので、株主が喜ぶよう、「株価が上がる」「配当が上がる」ように会社の運営をする必要がある。 

 

一方、採用面ではそこまで関係ないのではないか?

 しばしば「株価が上がることで認知度が上がり、採用にも影響が出る」というが、株価というより単純に業績が良かったり、製品が有名だったり、伝統があったりする会社にスポットが当たるだけで、そういった会社の時価総額が高いことが多いだけだと思う。

株価が上がることで、時価総額が上がる。(時価総額=株価×発行株式数)

 

新卒採用がメインの会社にとって、就活生が何の数字を見るかといったら、「売上」「純利益」「平均給与」あたりな気もするし、数字が読める人だとしてもむしろ時価総額はあまり気にしないように思える。

時価総額が高いに越したことないが、知名度という意味では、そこまで重要でもないのではないか。

 

『株式=企業の資金調達の手段』

 

基本的に、株式を上場するというのは、資金調達を目的とすることが多い。

金は 事業拡大にはなくてはならない企業の血液なので、経営者として株価を気にするのは必至である。


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