船長として生きる~最古の株式会社・東インド会社~



世界最初の株式会社は「東インド会社」と言われる。

大航海時代、オランダやイギリスを始めとする国々が海を渡り、植民地を作っていった。アジアの香辛料を自国に持ち帰れれば、莫大な利益が得ることができる。しかし、それ以前に船を造るには金が要る。加え、難破や海賊の襲撃などの危険と常に隣り合わせだ。勇敢かつ有能な船長と船員が要る。

金の問題を解決するために生まれたのが、「株式」だ。出資者のリスクを抑えるために、最低出資額を小分けして、皆で出資できるような形にする。そして、出資比率に応じてリターンを分け合う。また、その航海を継続的なものにすることで、株式を譲渡可能なものにする。

人の問題を解決するために生まれたのが、資本家と経営者を分ける考え方だ。勇敢な船乗り(経営者)が香辛料を目指して海に出たくとも、船を造って人を雇う金がない。金持ち(資本家)が海外の香辛料を仕入れたくとも、海に出る度量がない。だったら、金持ちが金を出し、船長が船を率いればいい。船長は金持ちの承認を得ながら、船を選び、船員を選ぶ。

 

 

さて、ぼくは、資本家になりたいだろうか。それとも、船長や船員だろうか。

資本家はまだだめだ。いくらデカい案件に有り金を注ぎ込んでも、今の元手が小さすぎる。

船員はどうだろうか。いまは船員だ。だが、ずっと船員でいたくはない。航海は楽しいこともあるが、自分に裁量はない。船の中の狭いコミュニティで、時々の仲間との宴、ちょっとした時間での読書を楽しむことを受け入れてしまえばそれでもいいのだろう。だが、俺は「歓喜」を得たい。思考停止して、同じことを繰り返す中に「安らぎ」はあるのかもしれないが、「歓喜」はない。

自分自身で行く先を決め、仲間を集め、資本家との資金調達の交渉ができたら、どれだけ楽しいだろうか。小さな船で、比較的近い場所でもいい。俺は船長になりたい。

 

一回目の航海は、船員としてまず海がどんなものかを知ろうと思う。

その中で、俺だったらどこに行きたいか、そのためにはどんな船員や船が必要か、どうすれば船員が集めるか・船が得られるかを考える。そして、それぞれのポジションを一度経験してみる、あるいは身近で見てみる・話を聞いてみる。

 

俺は実際は船のクルーではなく、総合商社の財務経理部門に所属している。そこでできることは、「①あらゆる商売を見比べること」「②商売ごとに営業マン・事業会社を知ること」「③会社と従業員にとって最適な評価・管理会計の手法・報酬体系を探すこと」「④最適な資金調達、そしてそれを実現するための財務会計の数字の作り方を考えること」だと思っている。

そして、それと平行して、自分なりの小さな船を漕ぎ出す。

総合商社という船は頑丈で、先人が築いてきた航路や現地の情報、現地人とのコネクションも備えている。それを拡大するのももちろん楽しいのだろうが、如何せん船員が多く、ルールも厳しい。業務が末端だったりするし、ルールに沿った機械的な業務も多い。船長としての勘を養うにはやはり、時間を見つけ、小さな船で目的地に行き、何らかの宝を持って帰らなければならないと思う。

というわけで、週末しこしこと活動しまする。

 


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