BSが示すのは「集めた金が何に姿を換えたか」



1.BSとは?

「貸借対照表(Balance Sheet)」は、今までどんな方法でお金を集めてきたかを右側に書いて、そのお金がいま何に姿を変えているのかを左側に書いた表だ。左右で必ず金額が一致(バランス)する。

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例えば、銀行からお金を借りてきたら、左右にそれぞれ何が増えるだろうか。

“お金の集め方”は銀行からの借入なのだから、右側に「借入金」。”そのお金が何に姿を変えたか”だが、まだ姿を変えていないので左側に「現預金」となる。

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実際には、会社設立時に集めるお金である「資本金」が必要なので、下記のような状態が一般的なBSである。

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右側が”どうやってお金を集めたか”。その中でも右下が「資本(純資産)」で、株主から集めたお金や、自身の商売で儲けた稼ぎが載ってくる。右上の「負債」は、他人から借りて集めたお金が載ってくる。

そして、左側には「資産」。現預金、あるいは現預金が姿を変えたものが載る。

2.具体例

さて、ではその現預金を100使って、在庫商品を仕入れたらどうなるだろうか?

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現預金が在庫に姿を変える。現預金100が減って、在庫が100増える。仕訳で書くと「在庫100/現預金100」となる。

では、次はこの在庫が120で売れて、現預金120増えるとするとどうなるだろうか? 利益が20上がるが、これはどこへ行くのか?

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利益を生み出してお金を集めた場合は、「資本(純資産)」に載ってくる。

以上がBSの基本的なルールである。

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日常取引と財務諸表の動きの連動についてはまた次回。

>> 財務三表を一体理解する ~日常取引から見る財務三表~

 

 

3.BSの区分

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「流動資産」

流動資産は基本的に、「すぐに(1年以内に)現金に換えられる資産」を示す。先ほど例にあげた「在庫商品」や、在庫商品をツケで売ったときの入金予定である「売掛金」など。

また、サービスを受ける前にお金を払うと、現預金が”サービスを受ける予定権”に姿を変え、「前渡金」や「前払費用」として計上される。(そして、実際にサービスを受けると、費用として認識されて、利益を減らすのだが、これについては次の記事「財務三表一体理解」参照)

「固定資産」

すぐに現預金に換えないもの。「土地」「建物」「機械装置」など有形のものから、「ソフトウェア」など無形のものも。

すぐに売っぱらってしまうつもりでない株式については、ここに計上する(「投資有価証券」)。

「流動負債」

流動資産と似た考え方で、「すぐに(1年以内に)返さなければならない負債」である。ツケで商品を購入した場合の支払予定である「買掛金」、銀行から借りた「短期借入金」、商品を引き取る前にお金をもらった場合の「前受金」など。

「固定負債」

1年以上後に返済予定の「長期借入金」、自社で発行する債券を買ってもらう「社債」など。

「資本金」

これは、会社の所有主が会社を所有するために支払ったお金(=会社の元手)だ。起業するときに、自分のお金で投入すると、

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こんなBSとなり、これが一番シンプルな形となる。資本金を保持している人が会社を所有するようなイメージである。資本家のために会社は稼働し続ける。(株式会社の基本的な仕組みについては、バックナンバー最古の株式会社・東インド会社を参照。)

「利益剰余金」

100で仕入れた在庫が120で売れたとき、どうやってBSをバランスさせただろうか? 「利益20」分を資本(純資産)に計上するのだ。儲け(=PL当期純利益)はここに集まってくる。

そして、この利益は会社の所有者である資本家たちに「配当」という形で分配される。配当がなされると、右側「利益剰余金」、左側「現預金」が減る。

4.BSまとめ

覚えてほしいのは、この図だ。

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会社経営の本質は、お金を集めてきて、良質な投資をすること。それが見てとれる表であるから、BSというのは重視されるのだ。

 >> PLとは「企業の一年間の通信簿」である

 


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