なぜ財務諸表を作るか ~財務三表を作る4つの目的~



決算を締める4つの目的

ここまで財務諸表の成り立ちと、そこからどんな経営分析ができるのかを解説してきた。

1.PLとは「企業の一年間の通信簿」である

2.BSが示すのは「集めた金が何に姿を換えたか」

3.財務三表を一体理解する

目的や自社の置かれる状況によって、どんな決算になると都合が良いのかも変わってくる。それは、決算を締めることに、大きく4つの目的の違いがあるからだ。

 

→ 資金調達

→ IR(投資家対応)

→ 税務申告

→ 自社の管理ツール

1.資金調達

対 銀行

銀行がお金を貸してよい会社どうかを判断する上で、”安全性”が見られる。

銀行が融資先に求めるのは、お金が返せるかどうかだ。別に利益が出ていなくとも、お金が回っていればよいので、キャッシュフローが見られる。赤字決算でも、輸出企業だったら消費税の還付を受けるだろう。それに赤字であれば法人税等の納付も不要である。P/LよりもC/FとB/Sが重視される。

対 仕入先

上記の銀行の話と同様、ちゃんと支払いができる人にしか商品は売れない。財務状態の安全性が示せれば、仕入をしてから支払いまで猶予してもらえる場合が多い。だが、安全性が低いと判断されると、支払を前渡で行わないと、モノやサービスを提供してもらえないこともある。

 

2.IR(投資家対応)

投資家は企業の成長率や、割安度(財務諸表と株価の乖離)などに注目して投資対象を選ぶ。また、株主は、取締役を不信任する権利も有するため、株価があがるような財務状態(P/Lの純利益などでも目を引く)で決算発表をする必要がある。

上場というのは株主から資金調達をする手段であり、ここでも決算書開示が重要になる。「今後うちの会社はすくすくと育って、株価も上がるので出資してください!」といって株主にお金を出してもらうわけだから、ちゃんと利益が出て、良質な資産を持っているかどうかがアピールできなければならない。

 

3.税務申告

青色申告する上で、P/LとB/Sの提出は必須。P/Lが課税所得の計算のもとになる。正しく申告していないことが発覚すると、コンプラインス上だけでなく、納付が漏れた額 ×1.5倍程度の追加納付が必要になってくる。

 

4.自社の管理ツール

どの部署が儲かっているか、自社の戦略に合うか、今後爆発しそうなリスクを抱えていないか、、、そういった自社状況を定量的に分析するツールとしても機能する。

東芝の不良債権への投資は、不正会計の以後に起きている。自分で自分の財務状態もわからずに投資を行った報いかもしれない。

続き:財務分析に使われる経営指標 ~安全性, 収益性, 効率性, 生産性~

 


財務三表の繋がりと簿記が理解できたら、あとはこのブログで理解を深めていってほしい。

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