日系大企業で働くべき人, 働くべきではない人【大手/ベンチャー/外資系の就職】



日本には「新卒の切符」という概念がある。

大学を卒業してすぐであれば、その時点で何の能力がなくとも日系の大企業にはどこでも入ることができる。一方で、新卒を逃すと、就職の難易度が一気に上がる。

例えば、大手商社の中途入社では、コンサル/投資銀行/監査法人/大手メーカーからの転職ばかりであり、ベンチャー企業から入ってくる人は限りなく0に近い。

なんとなく新卒で好きな企業に入れることにお得感を感じて(あるいは、父親や身近な大人が大企業で働いていて新卒で日系大企業に入るのが常識になっていて)、就職活動をする人は多いだろう。特に、国立大学の人はその傾向が顕著だ。

 

だが、いまの時代、離職率が非常に低い業界であっても、新入社員で休職/転職する人は増えており、また、フリーランスやベンチャーでの働き方にスポットが当たることも多い。

大企業・ベンチャーの二元論ですべてを語り切れないのは承知の上だが、大企業のメリットとデメリット、向いている人と向いていない人についてここで語ろう。

前提の考え方として、「金」「生き甲斐」「人との繋がり」という切り口で考える。

>>バックナンバー「幸福の資本論を読みながら転職活動をしてみた

 

 

給与の振れ幅が非常に小さい

お金の稼ぎ方にも様々なやり方があるのだが、学校では教えてくれない。なので、ふつうに生きていくと資本主義の一番下の階層にぶち込まれる。労働力を対価としてお金を貰う方法だ。

この、「労働力あたりの給与」が可視化されるのが日系企業の大きな特徴である。世帯収入1,500万円に近づくまでは幸福度が増加していくと仮定すると、サラリーマンの給与は自然と昇給して1,500万円に近付いていく。なので、お金の面では不安なく、日々幸せに近づいていけることが大きなメリットとなる。

外資系企業・ベンチャー企業では、成果に応じた報酬というパターンが多く、投じた時間や労働力に比例しないこともあるだろう。

 

 

世に安定的で大規模なサービスを提供できる

需要があれば儲かる。とはいえ、やはり人を助け、世のためになることをして儲けたい。

>> バックナンバー「GIVE&TAKE【大きな成功を収めるのも搾取されるのも”Giver”である】

 

もちろん、ベンチャー企業も、人のためになる素晴らしいサービスを提供することも多い。

だが、一部の大企業が果たす社会的責任と比較すると、また質が違ってくる。電気を安定供給するためには、「発電所・電柱・電線を作る」「燃料を調達する」必要がある。そして、そのために金属・機械・船など様々なモノ、会社が関わってくる。

発電所を作るにも、燃料を調達するにもお金がかかるし、企業の信用が必要になるため、大企業でなければなかなか上手く機能を果たせない。

金・人・過去のノウハウがそろっている大企業では、社会に大きなインパクトを与えられる可能性がある。仕事への誇りというのは人によって大きなやりがいにつながることもあるだろう。

 

 

監査/内部統制のために膨大な間接業務が発生する

上記の話の続きになるが、大企業の中でも上場企業は株式市場から資金を調達しており、会社は株主のものとなっている。

そのために会社の財務諸表を株主に開示し、財務諸表の作成プロセスが適正かどうかを監査法人にチェックしてもらわなければならない。

それに伴って、社内整備のコストや膨大な事務作業が生じるようになる。つまり、退屈な事務作業が必要になってくる。

 

また、日本では解雇の法的な要件やその運用が厳密であり、日系企業は要らない人材を簡単には切れない。

そのため、不要な人材のための業務が必要になる。よって、抜本的な業務効率化に舵を切れない。下らない事務作業も内製化されており、そこにある程度マネージャーと若手の手を動かす人材が必要になるので、下らない業務をアサインされるリスクに従事しなければならなくなるリスクがある。

 

また、組織が大きくなった場合、監査や税務調査に耐えうる決算を経理部門だけで締めるのは困難だ。経理処理をインプットするのも、そのための根拠書類を保管するのも、全社的にやらなければならない。

経理知識がない人間でも書類整備や経理処理ができるように、全社でのルールやシステムをガチガチに固められており、ルールのための作業がかなり多くなっている。

例えば、自身の部門の採算や債権債務の管理をしっかり行っているにも関わらず、使いにくく必要な機能を果たさない社内データベースに採算や債権債務の情報を毎月延々とインプットしなければならなかったり。あるいは、ちょっとしたことでいちいち稟議書を作成して、管理部門に回して承認を得なければならなかったり。

ベンチャーなら自分で総務もなんでもやらなければならないともいえるが、必要になっている作業をすればいい。上場企業では、ルールのための作業、内部統制のための作業というのがどうしても出てくる。

 

 

0から1を作れず、100を維持する仕事をする

0から1を作る事業はできない。100儲ける事業がたくさんある中で、1しか利益を生まない事業に人材を割くのが勿体ないからだ。

なので、やるからには0から100を作るプロジェクトをやる。だが、その行程すべてに携われることはない。最初に100までの絵が描かれて、担当を交代してバトンを繋ぎながら2ずつ進んでいく。

最初の絵を書くのは楽しいかもしれない。やりたいことがあればそのためのプランを社内で発信する突破力が必要になる。だが、給与は固定のため、個人の金に繋がらない。20年つらぬけば、役員になれるかもしれないが。

 

 

若手のうちは受け身でいることが許される

若手に大きな裁量が与えられることは少なく、与えられた仕事をやるだけでも許されることが多い。

これがプラスになるか、マイナスになるかはその人次第だ。

 

 

文化に馴染めれば、深い人間関係が築ける

会社にもよるが、日系企業はやはり転職が少ない。人材の出入りが少ない閉鎖的な組織では、一旦押し付けられたキャラや組織での役割がずっと付いて回る。

>> バックナンバー「幸福の資本論を読みながら転職活動をしてみた

 

また、仕事終わりにも会社の人たちと飲みに行ったり、休日まで職場の仲間とBBQをする。それが人間関係の多くを占めているという人も多いだろう。

>> freshtrax「日本人スタッフがアメリカの職場で感じた10の企業文化の違い

 

人材の流動性が少なく、ウェットな文化が根付いた日本企業に馴染めれば、非常に深い人間関係が築けるだろう。

部署異動をしたあとで、お世話になった上司や先輩、同僚などと思いもしない業務のやりとりがあったり、また異動して同じ部署になって自分の成長を見せられたり、いろいろと面白い繋がりが出てくる。

 

 

まとめ

:一定

:ハマれば家族のように絆が築ける

世への貢献:組織全体で見れば大きなインパクトを与える場合もある

業務のやりがい:配属リスクと余計な間接業務が出てきてしまうが、自分次第で会社の大きなリソースを使って社会にインパクトが与えられる。ただし、人事異動によってプロジェクトの始動・最後まで見届けられない可能性が高い

 


 

楽しくない仕事・面倒な人間関係がありながらも、安定した収入と一部の良い人間関係を持って、「会社ってこういうものだ」と合理化しながら勤めている人が多いと思う。

組織が好きだったり、会社にお世話になったことを感じていれば、組織のための貢献も苦じゃなくなってくるし、お世話になった人や頼りにしてくれる部下・後輩ができてくるとまた違った喜びが出てくる。

職場の人間関係を楽しむ」「大きなインパクトを世に残せる事業に貢献したい」「安定的な給与を得たい」のがキーになってくる。

 

事業を成すべく没頭したい、という人は辞めた方がいい。サイドビジネス・貯金などで、しばらくの生活を確保しながら、自身の事業を作っていく。あるいは、専門性の高い会社に転職して、スキルや人脈を築き、独立するなどが良いだろう。

 


 

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